戦後60年で市民団体 「岡崎空襲と戦争展」
体験絵画や貴重な資料
市民から募集した体験絵画と貴重な資料を展示した「戦後60年 岡崎空襲と戦争展」が、岡崎市明大寺本町の殿橋ギャラリーで開かれている。 岡崎空襲を記録する会、岡崎空襲の慰霊碑をまもる会など十四団体で組織する実行委員会(香村克己実行委員長)が主催。昭和51(1976)年から毎年「岡崎空襲展」を開催。平成2年からは5年に1回開いている。
今回は戦後60年を記念して、一般から体験絵画を募集。約30点が集まった。
会場は「平和な日本と世界に」「市民の暮らしと子ども学校」など四つのコーナーに分け、当時の軍服、鉄カブト、防空頭巾、弁当箱などの資料をはじめ、野菜を栽培するため運動場を畑にする子どもたちや、焼け残った街角の写真、また残った資料から作成した、空襲による町別の焼失の割合を示した表などを展示している。
体験絵画では「燃える三島国民学校」「甲山で火災状況を眺める」など、空襲の生々しい様子が画面いっぱいに描かれている。実行委員長の香村さんは「60年過ぎても忘れられない情景を描いた作品が多く、見る人の心に訴えるものがある」と話す。
菅生町から訪れた女性(76)は「終戦前、名古屋に住んでいてB29が飛んでいくのを見たことがあります。今では夢のようですが、あってはならないことで、改めて平和の尊さを実感しました」と熱心に鑑賞していた。 同展は31日まで。