すべての存在は繋がっている
ドキュメンタリー映画 地球交響曲―第五番
6月26日に岡崎で上映
自然、命、伝統、文化といった地球上のすべてのものは繋がっており、少し生き方を変えることが、病める地球を癒やし、健康で豊かな未来を築く鍵になる―。龍村仁監督のドキュメンタリー映画「地球交響曲―第五番」が、6月26日午後2時30分から岡崎市朝日町の市せきれいホールで自主上映される。主催は「声を楽しむ会」(玉
澤康子代表)。上映時間は2時間13分。
龍村監督は昭和15(1940)年、兵庫県宝塚市生まれ。38年、京都大からNHKへ。主に映像ドキュメンタリーを担当し、49年退職。平成4年、「第一番」を制作、昨年7月にシリーズ最新作の「第五番」を完成させた。
■地球は生命体だ
このシリーズは「地球それ自体がひとつの生命体」というイギリスの生物物理学者ジェームズ・ラブロック博士の〈ガイア理論〉に裏打ちされている。自主上映運動と口コミで広まり、全国で200万人が鑑賞した。
戦禍、異常気象、9・11テロ、疫病など人類が負う苦しみは、21世紀の新たな価値観を産むための“陣痛”。政治、経済、教育、科学や芸術、文化などの成り立ちの仕組みを変えていくことが母(地球)と子(人類)の新しい愛の形をつくる―と龍村監督はホームページに書いている。
■誕生と死の輪廻
「第五番」は沖縄・西表島で染織を続ける石垣昭子さん、イタリア在住の哲学者・未来学者アービン・ラズロー氏を追う。また、胎児が誕生までに通
る生命の進化の過程は地球が誕生してから四十億年の歳月の記憶を宿しているとして、人の「誕生と死」を見つめる。
さらに、「第四番」までに出演したラブロック博士、歌手スーザン・オズボーンさん(米)、そして沖縄の歴史と文化を体現する版画家・名嘉睦稔さんらのメッセージも。
■天河神社で感銘
上映会を主催する「声を楽しむ会」の玉澤さんは昨年8月、奈良県天川村の天河神社を訪れた。
七夕神事の催しで、長野冬季五輪・パラリンピックで歌ったオズボーンさんの「ボイスセミナー」に参加。歌詞やメロディーを付けなくても、大きな声を出せば肉体の緊張がほぐれ心が解放されるという趣旨。彼女は参加者に「声の種を渡します。皆さんの街で種をまいて」と言った。この時、奉納上映されたのが「第五番」だった。
セミナーと映画に感銘を受けた玉澤さんは11月、声楽家ら5人と会を立ち上げ、「映画を岡崎の人にも見てほしい、すべての存在の繋がりを感じる街になってほしい」と上映運動も始めた。いま、いろいろな集いに出かけてチラシを配り入場を呼びかけている。
入場券は、前売り・予約1,000円、当日1,300円。問い合わせは、玉
澤さん(080―3289―0412)へ。