祖父と孫2人が一緒に
岡崎市民弓道大会に出場
岡崎中央総合公園で10日開かれた第42回岡崎市民弓道大会・近的の部に、祖父と孫娘2人がそろって出場し、話題になった。
同市欠町の原正義さん(77)と、美合町在住で県立岡崎西高校3年生・原靖奈さん(17)、同2年生・依利奈さん(16)の姉妹。
原正義さんは海部郡美和町出身。戦時中に旧制津島中学で弓道部に所属した。その後、中日新聞社で記者として活躍。岡崎支局長を務めたこともある。
就職してからも弓道への思いは忘れられず、退職してすぐの平成3年、岡崎市の弓道教室に参加した。その後も岡崎弓道会で腕を磨き、8年には念願の五段に昇段した。 一方、靖奈さんは高校進学と同時に「おじいちゃんがやっているから」と弓道部に入部。同じ高校に進んだ妹の依利奈さんも続いた。
原さんは「5段になるのが一つの目標だった。弓道は人に見せるものではなく、精神面を高めることも修業の一つ。今は苦しい中に楽しみもある」と話す。
靖奈さん、依利奈さんは「弓道は的に当たった時のそう快感が魅力」と口をそろえ、「在学中に4射中全部を当てる『皆中』を達成するのが目標」と話している。
大会を主管した岡崎弓道会では「同じ大会に祖父と孫が出場したのは、とても珍しい。ほほえましいですね」と3人の活躍を見守っていた。
原さんは「成人式を迎えた孫に振り袖を着せ、毎年正月15日に京都の三十三間堂で開かれる通し矢に一緒に参加するのが、今の夢です」と目を細めていた。