仏教彫刻、絵画、書
岡崎市美博で来月11日から 「興福寺国宝展」
岡崎市美術博物館は平成16年度企画展「興福寺国宝展―鎌倉復興期のみほとけ」を2月11日から開く。会期は3月27日まで。
奈良の興福寺は、平安時代末期の平重衡による南都焼き打ちで堂宇がことごとく焼失した。鎌倉期に行われた復興造営では、康慶(こうけい)、定慶(じょうけい)、運慶など「慶派」の優れた仏師が造像を担当し、仏教彫刻の新しい流れを切り開いた。また、復興事業によって組織された南都絵所(なんとえどころ)では、優れた厨子絵(ずしえ)や仏画、絵巻などが制作された。
同展では、運慶作の国宝、無著(むじゃく)・世親(せしん)両菩薩立像をはじめとする鎌倉復興期の彫像や南都絵所で描かれた絵画、書など興福寺に伝わる宝物を中心に約60点を展示。
2010年の創建1300年に向けて再建計画が進む中金堂の模型や出土品も展示し、現在の復興にも焦点を当てる。
また、期間中に講演会も開く。▽2月20日=「興福寺の鎌倉期復興をめぐって」興福寺の多川俊映貫首▽3月13日=「興福寺鎌倉復興期の諸尊」奈良国立博物館の鷲塚泰光館長。いずれも午後2時から。聴講無料。
観覧料は一般千円、小中学生が五百円(市内の小中学生は無料)。同館は毎週月曜日休み。