カニの研究で大臣賞
岡崎 連尺小1の鈴木君が快挙
全国の小学生を対象にした第23回「海とさかな」自由研究・作品コンクールで、過去最高の全国41,911点の中から最優秀賞にあたる農林水産大臣賞を受賞した岡崎市連尺小学校1年の鈴木亮君が21日、市役所を訪れた。
鈴木君の作品は、夏休みの自由研究でカニの習性などを研究した「りょうくんのカニカニどこどこなになにシリーズ」。5月末に学校近くの伊賀川でモクズガニを捕まえたのをきっかけにカニに興味を持ったという鈴木君は、6月から約3カ月間、自身のカニ調べ体験を絵日記風にまとめた。
本で調べるだけでなく、カニ捕りの仕掛けを川に置くなど実際の体験を本人の目線で分かりやすくまとめている作品との評価を得た。
報告を受けた柴田紘一市長は「興味を持ってよくこれだけのことを調べたね。全国で1番を取るのはすごいことです。本当におめでとう」と称賛した。
鈴木君は「いろんな川にカニを捕まえに行くのがとても楽しかった。調べたことを書くのは大変だったけど賞がもらえてうれしいです」と話していた。
なお、昨年は2歳年上の兄、俊哉君が農林水産大臣賞を受賞しており、兄弟で2年連続最優秀賞を受賞したことになる。
岡崎市上地小が「入選」
ソニー子ども科学教育プログラム
岡崎市上地小学校が、今年度のソニー子ども科学教育プログラムで最高の「入選」に決まった。理科離れが言われる中、実験や自然観察を通して学ぶことの楽しさを知ってもらおうという取り組みが評価された。同校には助成金200万円と、ノートパソコン、プロジェクター、ビデオカメラの副賞が贈られる。
上地小学校では、昨年度から全校で「科学が好きな子どもを育てる『上地学習』」を始めた。
(1)身の回りの自然事象に感動できる子(2)見通しをもって追求し、自分の力で解決できる子(3)解決の途中で考えを深めたり広げたりできる子―の育成を目的に、教員全員を生活科部(1、2年生)▽理科部(3〜6年生)▽総合的な学習部(3〜6年生)に分け、授業でさまざまな工夫をした。 6年生のろうそくの燃焼実験では、ガラス製の集気瓶びんの代わりにペットボトルを使った。ペットボトルは加工しやすく、穴をどこにいくつ開けたら燃えやすいかを実際に試しながら考えた。
ペットボトルの中でろうそくを燃やしたところ熱で上部が変形し、火は脇より上部で温度が高いことも分かった。
担当した水島ゆかり教諭は「身近な材料を使って自分が知りたいことを、自分で体験することが楽しそうだった」という。
来年度も、学習途中で柔軟に修正できる単元構成や、単元を終えたあとも一人歩きをめざす発展学習、ペア学習、グループ学習を積極的に取り入れていくことを計画している。
川瀬哲夫校長は「初めての応募で最高賞の入選に決まり、びっくりしている。素直にうれしい」と喜びをかみしめ、「理科離れが問題になる中、子どもたちがよろこんで学ぶことのできる授業、失敗しても試行錯誤で学びを保証する授業、また実験などを通じて子ども同士のコミュニケーションを大切にしたことなどが評価された」と話している。
ソニー子ども科学教育プログラムは、以前のソニー教育資金を引き継いだもので、今年度で4回目。今年度の「入選」は全国で上地小学校のみ。ほかに岡崎市六ツ美西部小学校、豊田市逢妻中学校などが奨励賞に選ばれた。