ヌートリア捕獲
岡崎市土井町大豆畑前を散歩中交番で“身柄拘束"
駆除には許可が必要
岡崎市土井町で26日、小型動物のヌートリアが見つかり、近くの人が捕まえ、交番に引き渡された。
この日朝、同町の太田芳明さん(70)が仕事に出かけようとしたところ、大豆畑の前の道路に見慣れない動物が歩いているのを発見。家族の清美さん(41)が子ども用の虫捕り網で捕獲した。
体長約30cmで、体とほぼ同じ長さのしっぽがある。こげ茶色の毛でおおわれ、足の指が長い。顔はネズミに似ていて、ネコほどの大きさ。
捕獲した清美さんによると、網を近づけると動物は後ずさりしたものの動作は鈍く、網の中で五分ほど抵抗し、おとなしくなったという。
太田さんは「性質はおとなしいようだが、放してしまうと子どもたちが手を出してかまれるかもしれない」と心配し、近くの交番に連絡して保護してもらった。
ヌートリアは草食動物で、水田などの畦あぜを壊したりするため、「特定外来生物による生態系に係かかわる被害の防止に関する法律」で、ハクビシン、アライグマとともに被害の申請があれば、市が駆除の許可を出すことになっている。
市環境総務課によると昨年4月、下和田町から福岡町にかけての占部川沿いで目撃情報があったものの、捕獲されていない。それ以前についても県西三河事務所環境保全課では、「少なくとも平成14年度中には届け出はなかった」という。
ヌートリア 南米原産で昭和初期、毛皮を取るために輸入され、逃げ出したり、毛皮の需要低迷で飼育家から見放されて居着いた帰化動物。