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東海愛知新聞

12年ぶりの幸田町議選

候補者も懸命の活動 有権者の反応さまざま

2011(平成23)年以来12年ぶりの選挙戦となった幸田町議会議員選挙(定数16)は折り返しを過ぎ、各陣営の活動は激しさを増している。町民にとって“最も身近な選挙"と呼ばれる町議選。町民からはさまざまな声が聞かれた。 (犬誠)

町内では各陣営の街宣車が支持を呼び掛けるほか、それぞれの立候補者が特色ある活動を展開。交差点でひたすら通行人に頭を下げたり、町役場前で街頭演説したりと忙しく駆け回る。所属政党のイメージカラーで統一した陣営は、練り歩きや国道248号沿いでのアピールに力を注ぐ。

死力を尽くす活動のかいあってか、町民の間でも選挙意識が高まり始めている。ポスター掲示板の前で足を止める人の姿も複数見られ、町選挙管理委員会は広報車を走らせて投票を呼び掛ける。

現職の街頭演説に耳を傾けていた岩堀の女性(83)は「今まで無投票だったのに、『何で今回はこんなに出てきたのか』と思ってびっくりしている」と驚きを見せつつも、「みんなで競争することでいい人が当選して、幸田のためになればうれしい」と期待を込める。

「親の知り合いが立候補した」と話すのは菱池の男性(27)。「興味はないが、投票には毎回行っている。女性や若い人(立候補者)が増えた分だけ意見も良くなると思う」と述べる。

4年前に同町に移り住んだ菱池の女性(40)は、今回が初めての町議選。「同じ区内から出る人がいるので、その人かな」と投票に意欲を見せる。過去最多の女性5人が立候補したことについては「性別はそんなに関係ない。子どもが安心して暮らせるまちになってくれれば」と我が子に目をやった。

芦谷の男性(76)は「何せ無投票はいけない」とこれまでを振り返る。多選の現職に対しても厳しい見方を示し、「せいぜい3期か4期までという区切りをつくっても良いのでは」と指摘する。また、町議会全体についても「議会が町長の意見をひっくり返したというのは聞いたことがない」と分析。「結局は町長の意向次第。町民はもっと町長選に関心を抱いた方がいい」と熱く語った。

好意的な印象

関心の高さに差こそあれ、いずれの町民も選挙戦になったことに対しては少なからず好意的な印象を持っている様子。期日前投票を済ませた深溝の男性(80)は「選挙だけはあった方がいい」と力を込めた。

無投票が「当たり前」だった同町。今、その“伝統"が大きく変わろうとしている。

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