東海愛知新聞バックナンバー
 2月17日【日】
現代アート47点紹介
新収蔵品と地元作家も

岡崎市美術博物館で16日、新収蔵品展「現代のコンフィギュレーション 色さまざま形いろいろ」が始まった。同館が近年新たに収集した現代作家の作品47点を展示。また一室では、現在各地で活躍している中部地方出身の現存作家の作品を展示している。4月13日まで。
 初日には同展で自身の作品が飾られている手塚愛子さんと横内賢太郎さんの2人の作家が訪れた。  手塚さんの作品は、既製品のカーテンから横糸を取り除き、織物の構造自体を壊した「弛緩する織物」。手塚さんは「見えている物から見えない物を取り出すのがコンセプト。この作品も何かを足すのではなく引く形で作り出した」と話す。
 一方、横内さんの作品は、湾曲した焼き物やランプの絵に、にじみと線が残る2種類の顔料を使って何重かのゆがみを出している「Book―phase」と「Book―LEMP781」の2点。横内さんは「もともと光沢のあるキャンバスに溶けやすい顔料と溶けにくい顔料を使って描いている。にじみもある程度はコントロールできるが偶然性も強いので慎重になります」と、作品の制作過程について話していた。  そのほか、17人の子どもが何枚かの絵はがきから想像で絵を描き、それらに連続性を持たせるための絵を作家が描いた小川信治さんの「無限風景画」などが展示されている。

市美術博物館、市美術館では、収集方針に基づいて継続的に作品の購入を行うとともに、寄託や寄贈による作品の受け入れを行っている。
 美術博物館ではバロック作品のほか、館のコンセプトでもある「マインドスケープ」を象徴する美術作品として、20世紀前半に世界的に展開したシュルレアリスムの作品や現代作家の作品を収集。
 美術館では、岡崎市をはじめ東海地方ゆかりの作家の作品を中心に、郷土に根ざした美術品の収集を進めている。





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