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東海愛知新聞

またも無投票決着

幸田 首長、議員選ともに連続

現職死去に伴う幸田町長選挙と町議会議員補欠選挙(被選挙数1)が22日、ともに無投票という形で決着した。最初に立候補表明があった3月から告示日まで情勢が二転三転した選挙戦を振り返る。()

7月31日告示、8月5日投開票で行われる予定だった町長選は、現職の大須賀一誠氏(69)と前町議の志賀恒男氏(69)が出馬を表明し、総合体育館建設を争点にした一騎討ちとなる公算が大きかった。だが、4月4日に大須賀氏が急死した影響で選挙日程が5月22日告示、27日投開票に変更。志賀氏は相手が大須賀氏でなくなったことなどを理由に4月24日に出馬を取りやめ、5月2日に大須賀氏の後継候補として前副町長の成瀬敦氏(61)が立候補を表明した。

成瀬氏は大須賀氏の支持母体を中心に幅広い支持を受けた。4月末の副町長退職後、告示日までは立哨や町内6小学区での個人演説会などで政策を訴えた。「町内の有権者の1割ほどとしか話せていないのに『信頼せよ』とは言えない」と当選後も表情を引き締める。

志賀氏の議員辞職による町議補選には元職の都築一三氏(75)が出馬。志賀氏の地元の六栗、桐山地区では候補者の擁立が検討されたが実現しなかった。

今回の選挙結果には町民の意見もさまざま。50代の男性飲食店経営者は「無投票は町民が町政に大きな不満がないという表れ」と分析し、70代の無職男性は「なれ合いの中で決まったようにも見えて複雑」と漏らす。初めて投票に参加する予定だった県立幸田高校の男子生徒は「幸田町のために頑張ってくれる人を自分で考えて選んでみたかった」と残念そうだった。

町選挙管理委員会によると、町長選はこれまで17回中11回、町議補選は6回中5回が無投票決着。町長選は前回に引き続き無投票、町議選も3年前は無投票だったため、町内の有権者は7年間も地元単独の選挙に投票していないことになる。成瀬氏の当選によって第5代の磯部光雄氏以降5代続けて役場出身者が首長に。これも幸田町政の特徴の1つだ。職員の1人は「今回、立候補者がお互いの政策を論じて町民に選択していただくという選挙本来の姿にならなかったことは残念」と話した。

今回、選挙戦になった場合は投開票作業の人件費、投票所入場券の郵送費用などで約740万円が見込まれていた。

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