東海愛知新聞バックナンバー

 1月19日【木】

教師の疑問解決へ

岡崎 中学数学指導の書籍を出版

岡崎市内の小中学校教師約220人で組織する市算数・数学教育研究部会はこのほど、中学数学の指導力向上を目的とした書籍『中学校数学指導の疑問これですっきり』を出版した。教師の疑問に答える形式で、教育現場での活用が期待される。(竹内雅紀)

同市の算数・数学部の教師らは昭和46(1971)年から毎年、授業のアイデアをまとめた冊子を作り、55年2月には集大成として『算数・数学「一問一答」』を出版した。小学校対象の算数は、その後3冊(直近は平成24年の『新・算数指導の疑問これですっきりIt's OK』)が出版されたが、中学校数学の関連書籍は『一問一答』以来37年ぶりとなった。

一問一答形式は継続。「x2はどう読むのか」という37年前と同じ質問もある。当時も今も「じじょう(自乗)」ではなく「にじょう(二乗)」と読ませることは不変だが、末尾は「使用させたい」から「指導する」という言い切りになった。

市現職研修委員会算数・数学部長の加藤政幸翔南中校長は「私が新任時に出会い、教師人生のバイブルとなったのが『一問一答』。3月の定年退職前に新しい中学数学指導の書籍を出版できたことは感慨深い。若手教師にとって困った時の参考書になればうれしい」と話している。

黎明書房より出版。柴田録治愛教大名誉教授監修。B5判、144ページ。2,484円。全国の書店で販売している。