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 7月20日【水】

「リオでは自己ベスト」

岡崎城西高校出身 中村、山本両選手が壮行会で抱負

岡崎市出身でリオデジャネイロ五輪陸上競技日本代表の中村明彦選手(25)=スズキ浜松AC=と山本聖途選手(24)=トヨタ自動車=が19日、母校の同市中園町の岡崎城西高校を訪れ、壮行会に参加した。ともに4年前のロンドン五輪に続く2大会連続2度目の出場。後輩たちの前で「リオでは自己ベストを出す」と力強く誓った。(竹内雅紀)

中村選手は専門の混成10種で出場。前回は専門外の400メートル障害で予選失格と苦杯をなめた。「ロンドンで10種競技の棒高跳びを観戦していた時に、観客全員が跳躍にため息や歓声を送っていたことに感動した。4年後は10種で出ると思って練習を積んできた。昨年の世界陸上北京大会では最後の1500メートルで全選手中トップタイムだった。何とか見せ場をつくれるよう頑張りたい」とあいさつした。

棒高跳びの山本選手は前回記録なしで予選落ち。翌年の世界陸上モスクワ大会では6位入賞の好成績を収めている。「4年前は悔しい思いをした。『五輪の借りは五輪で返す』を胸に、力を出し切って8位入賞を目指したい。そして4年後の東京五輪にもつなげていきたい」と述べた。

川合輔宏校長は「2人は自分の持っている無限の可能性を、陸上競技を通じて追い求め、実現している。2度目の五輪は楽しんできてほしい」とエールを送った。また、同校陸上部員が花束を渡したり、チアリーディング部が演技をしたりして激励した。中村選手の母校・同市六ツ美北中、山本選手の母校・同市岩津小、岩津中の関係者らも寄せ書きなどを贈った。

壮行会後の記者会見では両者とも「パワーをもらった」と述べ、順調に調整が進んでいることを強調。中村選手は「10種の世界のレベルは高く、メダルや入賞は簡単なことではない。体が小さく細くてもやれることを見てほしい」と、6月に樹立した自己記録(8180点)の更新を宣言した。山本選手は「助走のスピードが持ち味。この4年間で海外での大会を経験してきた。予選をしっかり通過し、決勝で120%の力を出せば入賞はできると思う」と屋外での自己記録(5メートル75)更新に自信を見せた。

ともに8月1日に米国入り、時差調整をした後、中村選手は10日、山本選手は8日に現地入りする。10種は日本時間の17、18日、棒高跳びは予選が14日、決勝が16日。