東海愛知新聞バックナンバー

 8月21日【金】

受診者増加に対応

岡崎市民病院 来月から利用
救命救急センター棟完成

昨年7月から建設が進められてきた岡崎市民病院救命救急センター棟がこのほど完成した。9月1日に供用開始。20日には報道関係者向けの内覧会が行われた。

救命救急センター棟は、鉄骨3階建て、延べ床面積2348.67平方メートル。建設工事費、医療機器整備費を含む総事業費は約17億2,000万円。看護師、技師計21人を増員し、65人体制で運用する。

受診者増に対応するため、救急外来診察室が3室から4室に、処置室も3室から5室に増え、多くの検査が行える多目的スペース「救急エコー室」も設けられた。課題となっていた重症患者の病床不足解消に向け、計15床の経過観察病棟を新設。東海4県で初となる最新式のCT(コンピューター断層撮影装置)の導入のほか、一刻を争う状況でも迅速に検査を行えるよう、病棟内にMRI(磁気共鳴画像撮影装置)が設置された。

同病院の救急外来受診者数は年々増加しており、現在は年間約3万人、救急搬送数も9000件を超えている。従来の救急外来では多くの重症患者を診察・治療するのに手狭で、患者の容態を経過観察するための病床が不足していたことなどを受け、新設された。既存棟内にあったこれまでの救急外来スペースは、内視鏡センターに改修される予定。(大山智也)