東海愛知新聞バックナンバー

 11月9日【日】

岡崎の「教育文化賞」決まる

小林邦夫さん 弓立まりさん
東海中自然科学部 かたのササユリの里育成会

岡崎市、市教委、岡崎竜城ライオンズクラブ主催の「第42回教育文化賞」の受賞者がこのほど決まった。表彰式は22日午後2時から市総合学習センターで開かれる。(竹内雅紀)

今回は団体14、個人30の申請・推薦があり、個人の部では岡崎市元能見町の小林邦夫さん(76)と同市赤渋町の弓立まりさん(51)、団体の部では岡崎市東海中学校自然科学部、かたのササユリの里育成会が選ばれた。小林さんは児童や地域住民を対象に長年にわたる教育・文化活動、弓立さんは障害者と共生する優しい社会づくり活動、東海中自然科学部はカワバタモロコの保護活動、かたのササユリの里育成会はササユリの保護育成による環境保護活動がそれぞれ評価された。

22日は記念講演もある。問い合わせは市教委学校指導課(23―6640)へ。

受賞理由は以下の通り。

▽小林邦夫さん
平成10年に広幡小で児童への読み聞かせ活動「トトロの会」の立ち上げに尽力し、13年には私費を投じて「めだか文庫」を開設。現在は蔵書が5000冊を超えており、市民らに本の貸し出しを行っている。また、切り絵やうちわづくり、邦楽教室などを開き、広幡小の登下校時の見守り活動にも取り組んでいる。
▽弓立まりさん
重複障害児の母親として平成11年から子育て支援講演やギターの弾き語りコンサートなどのボランティア活動を始めた。16年に障害児の将来を支援する会を設立、19年には岡崎キャラバン隊を結成し、自閉症の子どもへの理解を求める活動を続けているほか、子育て支援講演なども精力的に行っている。
▽岡崎市東海中学校自然科学部
平成3年から愛知県絶滅危惧種に指定されている「カワバタモロコ」の保護活動を始めた。学校に隣接する池や校内の水槽で産卵、稚魚誕生、繁殖を成功させ、15年には岡崎自然体験の森で放流。カワバタモロコを校内の池に移す活動などを自作ビデオに収録し、文部科学大臣賞を受賞した。環境保護について地域への発信もしている。
▽かたのササユリの里育成会
平成12年に獣害に遭い激減していたササユリを保護・育成するために発足。学習会や先進地視察を通し、ササユリの保護や育成、調査、群生地整備を行う。翌年から「ささゆり通信」を発行し、形埜学区全戸へ配布。現在では、学区内で約2000本のササユリが開花するまでになった。19年からは形埜小児童と観察会を実施している。