東海愛知新聞バックナンバー

 6月28日【土】
岡崎工高定時制

陸上競技 全国大会へ

円盤投げ・加藤君 3000障害・山本君

愛知県立岡崎工業高校定時制、機械科4年の加藤宏明君(18)=岡崎市東海中出身=と同2年の山本健君(16)=同市竜海中出身=が8月8日に開幕する全国高校定時制通信制体育大会陸上競技(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場)に円盤投げと3000メートル障害にそれぞれ出場する。2人は「8位入賞」と目標は控えめながらも静かに闘志を燃やしている。(竹内雅紀)

同高定時制は授業が終わった午後8時45分ごろから約1時間練習をする。高校入学後に陸上競技を始めた2人だが、加藤君は2年ぶり3度目、山本君は2年連続2度目の全国大会に挑む。

「走るのが遅いから投てき種目を選んだ」と言う加藤君は、6月8日の県大会では円盤投げで自己ベストを更新する大会新記録(30メートル27)で優勝、砲丸投げでは2位だった。全国大会では円盤投げに絞って出場する。「春休みに筋トレで鍛えた結果。体重移動もうまくできた」と県大会を分析する。

加藤君は体を回転しながら投げる「ロール」ではなく「立ち投げ」。指導者は「下半身が安定していてブレないし、落ち着いている。ファウルはない」と評価する。昨年はけがに泣き、予選の県大会すら出場できなかった。最後の全国大会は、2年前の11位を上回る成績を狙う。

山本君は県大会で2位に入り、全国切符を手中に収めた。3000メートル障害特有の水濠は学校に施設がないため、校内の練習では経験できない。本番のレース一戦一戦が実践になるという。

1年で出場した昨年の全国大会は予選落ち。タイムは1年前に比べて1分30秒(400メートルトラック約1周分)縮めた。「まずは上位12人による決勝レースに進み、入賞を目指したい」と意気込む。指導者は「とにかく本番に強い。レースが『良い練習』になっている」と指摘し、加藤君同様全国大会での活躍に期待を寄せている。