東海愛知新聞バックナンバー

 9月28日【土】

住民ら交通安全訴える

岡崎・明大寺町 県道横断歩道 高齢女性が死亡

■近くに児童の通学路も

「ここ20年くらい、このあたりでは死者が出るような交通事故はなかったから、すごく驚いた。これから気をつけなきゃ」。岡崎市明大寺町大圦の県道で起きた交通死亡事故が、近隣住民に衝撃を与えている。

事故があったのは20日午後4時5分ごろ。信号交差点の横断歩道を北に渡っていた高齢女性を、西進中のトラックがはねた。女性は搬送先の病院で間もなく死亡。岡崎署によると、トラックの運転手が信号を見落とした可能性が高いという。

事故現場は、片側1車線の県道岡崎刈谷線。周辺の主要幹線道路とつながっているため交通量が多い。また、3本の道路が県道に互い違いに接続していて、信号の直前に停止禁止区域があるなど複雑になっている。近くには小学生の通学路に指定されている区間もあり、住民らは登下校時の安全を守ることに心をくだく。

■注意すれば防げた

事故後、現場近くで行われた緊急キャンペーンでは、署員と同市職員、小豆坂学区住民が「高齢者を交通事故から守ろう」などと書かれたのぼりを持って歩道に立ち、通行車両に訴えた。歩行者や自転車で通行する人にはチラシを配り、事故の状況を知らせた。また、現場付近の住民が交差点の問題点を署員に伝える姿もみられた。

山岡輝久署長は「今回の事故は十分注意すれば防げるものだった。ドライバーはもちろん、歩行者も道路横断時は必ず左右の確認をしてください」、川口孝交通課長は「家から一歩外に出たら、『車が来るかもしれない』という気持ちを持って、身を守ってください」と、それぞれ注意を呼び掛けていた。(横田沙貴)