東海愛知新聞バックナンバー

 6月1日【土】

岡崎市民会館 20年以上延命可

構造耐久調査を公表
改修か新築か年内に判断

岡崎市はこのほど、六供町にある市民会館の構造耐久性が残り20年以上という調査結果を公表した。老朽化が進む施設の改修か新施設の建設かの結論は出していないが、調査結果を受けて改修するとした場合の検討委員会が今月17日に開かれる。市は検討委での意見を参考に、年内には改修か新築かの方針を出したいとしている。(竹内雅紀)

市民会館は昭和42(1967)年開館、今年で築46年を迎える。昨年の市長選では市民会館に代わる新文化会館構想が争点の1つになった。当選した内田康宏市長は「市民会館はまだ使える」として早期の新文化会館建設には慎重な姿勢を示していた。

調査は今年2、3月に実施。コンクリートの中性化や強度、鉄筋の腐食具合などから、構造上の耐久性は3段階の真ん中に当たる「20年以上」、改修による延命化が可能と判断された。また、使用者から指摘が多い座席や舞台、音響など施設内部についての基礎調査も行った。

検討委は主に演劇や音楽など使用側の関係者を集めて9月まで毎月1回実施。市の調査結果を基に、使いやすい施設への改善点を中心に意見を求める。その後、両副市長や関係部長らの庁内組織「岡崎市民会館整備方針検討会議」で協議し、方向性を決める。また、前市長時代に新文化会館の候補地の1つとして約9億5,600万円で取得した康生西地区の「セルビ」(現在解体工事中)跡地利用についても方針を出す。

新施設建設には90〜160億円が見込まれ、改修の場合は使用側の要望を加味しながらの費用対効果が求められる。また、不足する駐車場の問題もあり、険しい道のりが予想される。市民会館は11月から4カ月間、空調、電気設備工事で休館することが既に決まっている。