東海愛知新聞バックナンバー

 5月26日【日】
デフリンピック水泳競技に出場
岡崎聾学校高等部2年

久保さん「まず入賞をめざす」

県立岡崎聾学校で25日、運動会が開かれた。この中で、7月26日からブルガリア・ソフィアで行われる「第22回夏季デフリンピック競技大会ソフィア2013」女子水泳種目への出場が内定している高等部2年の久保南さんが大会への意気込みを語り、生徒や保護者らから熱いエールが送られた。(大山智也)

■7月26日からブルガリアで

豊田市在住の久保さんは、両親の勧めで3歳のころから岡崎市内の水泳教室に通い始めた。小学5年生のとき、より本格的な練習をするために豊田市内のスポーツクラブに移籍。以後、デフリンピック出場を目標に練習に励んできた。

昨年、韓国・ソウルで開かれた「第7回アジア太平洋ろう者スポーツ大会」では、平泳ぎなど7種目に出場。200メートル平泳ぎで日本新記録をマークし、金メダル2個を含む計6個のメダルを獲得する快挙を達成。これを受け、昨年9月に同校在校生で初の代表選手に選ばれた。

運動会当日は、昼の休憩時間を利用して、三宅聡校長が保護者や生徒らに久保さんを紹介。久保さんが「デフリンピックでは、皆さんの応援に応えられるよう、力いっぱい頑張ります」と意気込みを語ると、会場は大きな拍手に包まれた。

目標については「まずは入賞を目指して、できればメダルもとりたいです」。大会を控える中、この日はリレー競技に出場したり、仲間の応援をしたりして、運動会を楽しんだ。

ほかにも、PTAと同校が協力して久保さんの遠征費用を募ろうと、ペットボトル飲料の販売や募金活動を実施。6、7月には、壮行会の開催を予定している。

デフリンピックは、4年に1度開かれる耳が不自由な人のための国際競技大会。夏季大会と冬季大会があり、夏季大会では水泳、サッカー、柔道など20種目でメダルを競う。日本から水泳競技では久保さんを含む6人、全種目で計約160人の選手が出場する。