東海愛知新聞バックナンバー

 4月18日【木】

矢作川水源を守る「森の健康診断」

6月1日・額田地区 参加者募集

矢作川水源の森の人工林を観察する「第9回矢作川森の健康診断」が6月1日、岡崎市額田地区を中心に開かれる。現在、参加者を募集中。主催者は「水源の森を守ることは大切。ぜひ下流地域の方にも参加してほしい」と呼び掛けている。(竹内雅紀)

森の健康診断は現在、全国37都道府県に広がっているが、矢作川水系では平成17年に全国の先駆けとしてスタート。岐阜県東濃地域や豊田市、岡崎市などが対象で毎年場所を変えて実施している。岡崎での開催は20年以来5年ぶり。これまでに580平方キロメートル、504地点を調査した。

今回は約200平方キロメートルの範囲内で実施。最大8人で班を構成し、簡単な道具を使ってスギやヒノキの人工林の密集具合や植生、土壌など決められた50項目を計測、観察する。各班には経験豊かな森林ボランティアや地元の林業関係者らが付き添う。

■適正な間伐で土砂崩れ防ぐ

実行委員会代表の丹羽健司さん(59)によると、間伐がされず放置林になっているケースが多いという。適正な間伐によって森林の荒廃や豪雨による土砂崩れが防止できる。「調査に気軽に参加し、地域の水源の森の応援団になってほしい。各自治体は調査結果を基に対策を練ってもらいたい」と言う。

今回、地元サポーターとして参加する額田林業クラブ会長の山本恵一さん(75)は「山の大切さを知ってもらいたい」と話す。

午前9時に市森の総合駅集合。定員は中学生以上の約200人。参加費500円。名鉄本宿駅からの送迎バス(有料)がある。申し込みは今月30日まで。詳細はポータルサイト(http://mori-gis.org/)で。問い合わせは、矢作川水系森林ボランティア協議会(090―4160―9065)へ。