東海愛知新聞バックナンバー

 9月22日【土】
旧愛知県第二尋常中学校講堂

国の有形文化財登録決まる

岡崎で5件目 30日に一般公開

岡崎市針崎町にある旧愛知県第二尋常中学校講堂が21日、国の有形文化財(建造物)に登録されることが決まった。国の文化審議会が同日、平野博文文科相に答申した。岡崎市内では5件目となる。(竹内雅紀)

木造平屋347平方メートル。外観は洋風で内部は一部和風。外壁は平たく長い板状の外装材を横張りにする「ドイツ下見板張り」。床は杉板張りで、格子型の天井までは3.68メートルと高い。基礎の外周部分には岡崎産の花崗岩が使用されている。

講堂は主に入学式や卒業式などの式典用に使われていたとみられる。格子型の天井は神社など格式高い場所でよく見られる手法。

市が活用法検討

戦後は、日清紡針崎工場の女性工員の教育施設として活用。その後、倉庫として使用され、平成20年に岡崎市に寄贈された。市は今後の活用法を検討している。

30日午前11時〜午後2時に一般公開がある。午前10時30分からと午後1時30分から説明会も行われる。入場無料で雨天決行。住所は「岡崎市針崎町春咲1-1」。4月にオープンした岡崎市医師会の施設「はるさき健診センター」が近くにある。

現地に駐車場がないことから、市は公共交通機関か徒歩での来場を呼び掛けている。

旧愛知県第二尋常中学校
現在の県立岡崎高校の前身。講堂は明治30(1897)年に戸崎町で建設され、大正14(1925)年に学校が明大寺町に移転する際に売却された。当時、針崎町に工場を構えていた日清紡が買い取り、同町に移築した。