東海愛知新聞バックナンバー

 6月7日【木】
金星太陽面通過

■今度は見えた!

岡崎・美合小 金環食の悔しさ晴れる

地球と金星と太陽が一直線に並んだ時に起きる「金星の太陽面通過」が6日、岡崎市内でも観測された。国内では8年ぶりの現象で、太陽の中に黒い影(金星)が見えると一斉に歓声が上がった。次回は105年後。(竹内雅紀)

■8年ぶりの天体ショー

同市美合小学校では午前8時15分から、全校児童と保護者合わせて約400人が運動場に集まって観測会を開いた。児童は5月21日の金環日食観測時に使用した日食観察ボードなどを再利用。金環日食と同様、観測開始時は厚い雲に覆われていた。しかし、児童らの熱い気持ちが通じたのか9時前ごろから晴れ間がのぞき、天体ショーが始まると「見えた。すごい」と盛り上がった。

金環日食はリング状が約10分間と限定されていたが、金星の太陽面通過は6時間以上観測できるとあって、同校は授業間の休憩時間に田峰天体観測所(設楽町)職員が持参した反射望遠鏡などを設置して運動場で観測できる態勢をつくった。

5年生の西田皐月さんは「思っていたよりも黒い丸が小さかったけど、見えて良かった。金環日食では悔しい思いをしたので、今回は満足です」と笑顔。藤井哲也校長は「金星が太陽の前を横切る現象は珍しい。児童らには、こうした現象が見られる地球の素晴らしさをあらためて感じてもらえたら」と話していた。