東海愛知新聞バックナンバー

 4月20日【火】

高齢者らに“専用席”

岡崎でも市道に
4台分の駐車場所確保

高齢者や障害者、妊婦を対象に専用の駐車スペースを路上に設ける「高齢運転者等専用駐車区間制度」が19日、始まった。県内に19カ所、岡崎市内では唯一、朝日町3の市せきれいホール東側の市道に4台分の “専用席”が登場した。(竹内雅紀)

同制度は、昨年4月の道交法改正に伴うもので、高齢者らが駐車スペースを探す苦労や危険を軽減し、事故を防止するのが目的。全国各地の官公庁や病院、福祉施設、公園、金融機関などの周辺に設けられている。

利用できるのは、70歳以上の高齢者、障害者、妊婦、出産後8週間以内の女性。公安委員会(最寄りの警察署)で申請すれば、A5判サイズの標章が即日交付される。申請は無料で、運転免許証や自動車検査証、母子健康手帳などが必要。

専用区間に駐車できるのは、標章の交付を受けた人のみで、交付時に登録した車両番号の普通車に限定される。標章を持たない人が駐車した場合は、通常の反則金(1万5,000円)に2,000円を上乗せした金額が科せられる。標章の譲渡や貸与は、5万円以下の罰金。

この日、岡崎署道路使用係には、午後4時までに高齢者12人、妊婦1人が申請に訪れた。同市広幡町の無職男性(78)は、「優先的に駐車できるということで申請に来ました。ありがたいことです。できればもう少し専用区間が欲しいですね」と話していた。

せきれいホール東側の専用区間の利用時間は、午前8時〜午後11時。1台分のスペースは長さ6メートル、幅2メートル。「標章車専用」と書かれた補助標識が「P」の道路標識の下に設置されている。

付近の喫茶店を利用する70代の男性は「分かりにくい。もっと罰金などの表記を目立たせないと、違法駐車する人が後を絶たないのではないか」と、始まったばかりの制度に警鐘を鳴らしていた。


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