エフエムEGAO

番組へのおたより・リクエストはこちら 763@fm-egao.jp その他 局へのお問い合わせはこちら info@fm-egao.jp

東海愛知新聞

難しい国家資格に合格

2級機械加工技能士10人    岡崎工業高

県立岡崎工業高校(岡崎市羽根町)の3年生11人が、いずれも高校生には取得困難といわれる国家資格「2級機械加工技能士」と「水質関係第4種公害防止管理者」の試験に合格した。
 昨年から18歳以下の受験が可能となった2級機械加工技能士(普通旋盤作業)では、受験した全国46人のうち、29人が合格。10人を同校機械科の生徒が占めた。試験は、円柱の鉄棒を3時間以内で指定された形に加工する「旋盤実技」と「学科」。
 同校教諭らは「正直(受かるのは)2、3人と踏んでいた」と驚きを隠せず、「社会人でも合格率は4割に満たない」と話す。
 国内の深刻な技能者不足を懸念し、国は一昨年、受験資格の規制を緩和。同校は県の「モノづくり人材育成モデル事業」への参加が許されたことで生徒の指導体制が整い、デンソー技研センターなどの設備と、指導に当たる社員らのもとで実技演習を重ねてきた。
 受験した県内の高校は同校のみ。10人という合格者数は、県別でも2番目に多い三重、兵庫県の3人を大きく上回る。
 生徒10人は既に、トヨタ自動車、豊田自動織機、デンソー、アイシンAW、三菱重工といった大手各社に就職が決まっており、教諭らは生産技術部門などへの配属を期待。同科主任の加藤良和教諭は「ゆくゆくは1級も考え、受験環境を確立することが課題」としている。
 合格者は次のみなさん。
 伊豫田友紀、川口武志、黒木一輝、鶴田将也、南條孝明、西久保圭佑、西野晃二、畑本真司、星野達也、山田剛生
化学工業科の渡邉君は公害防止管理者
 同校で唯一、水質関係第4種公害防止管理者の試験に受かったのは、化学工業科の渡邉知生君(18)。実務経験をもとに問題が出題されるこの資格は、社会人でも難易度が高く、同校では昨年初めて合格者が出た。
 この年は全国の18歳以下224人が受験したが、合格したのは24人。平成12年は229人中、わずか5人しか受からなかった。
 渡邉君は3年に進級した昨年4月から半年間、週3時間の課題研究と夏休みの集中演習で知識と実務経験を養った。卒業後は新日鉄の環境部門である東海テクノリサーチへの就職が決まっており、資格取得で管理部門への配属が予想される。
 昨年合格した生徒は就職後、技術開発部門に配属されたという。同科の説田育正教諭は「今後は複数の合格者を出したい」と話している。

ページ最初へ