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東海愛知新聞

旋盤2級技能士に挑戦

岡崎工高3年生11人
高校生では全国初
県の「モノづくり人材育成」に参加「産学官」連携で

「ものづくり愛知」の人材育成に力を入れている県立岡崎工業高校では、愛知県産業労働部の「モノづくり人材育成モデル事業」に参加し、高校生としては全国初となる旋盤2級技能検定に3年生男子11人が挑戦する。検定試験は、13日午前9時から県岡崎高等技術専門校で実施される。
 同校生徒は、平成14年度から旋盤3級技能検定に挑戦し、これまで合わせて51人が合格。合格率も75%の好成績を残している。
 昨年度から、国の検定受検資格が緩和され3級の取得者が2級を受検できるようになった。
 また、産業労働部が技能士育成のために今年度から立ち上げた「モノづくり人材育成モデル事業」に参加することができ、県職業能力開発協会、県技能士会連合会、デンソー技研センターなどの協力も得られることになり、生徒11人の受検が実現した。
 生徒たちは、今月1日から同専門校で最後の技能訓練に取り組んできた。
 実習棟の中は連日35度と、立っているだけで汗が流れ落ちる厳しい暑さ。11人の生徒たちは黙々と旋盤に向かって課題作を作っていた。
 今回は、直径60ミリで長さ150ミリと57ミリの2本の鉄鋼材料をテーパー削り、中ぐり、ネジきりなどの技術を使って仕上げるのが課題。100分の1ミリの誤差も許されない精密な技能が必要とされる。 
 しかも持ち時間は3時間。それを超えれば減点と時間との闘いもある。
 指導にあたっている同校上野喜久雄実習教師は「4月以来、270時間の実習を積んできた。あとは当日ふだんの力が出せるかどうかだ」と教え子に期待している。
 この事業では、民間企業の高度熟練技能者の協力が得られ、デンソーОBで旋盤のスペシャリスト鶴田亮さん(63)と加藤孝好さん(61)が付きっきりで指導していた。
 2人は「われわれの言うことを素直に聞き入れて大変熱心に取り組んでくれた。技術的には十分、2級の力がついた」と太鼓判を押していた。
 生徒の1人、3年生の星野達也君は「暑いけど気にしてはいられない。この特訓で1時間以上早く仕上げることができるようになった。全国で初めてだから、ぜひ合格したい」と意欲を燃やしていた。
 同校機械科の加藤良和教諭は「本校の恵まれた条件を生かして全員合格をめざしている。他校に勇気を与えられるような結果 を出したい」と話している。
 検定試験を受けるのは次のみなさん。  伊豫田健二、伊豫田友紀、川口武志、黒木一輝、鶴田将也、南條孝明、西久保圭佑、西野晃二、畑本真司、星野達也、山田剛生

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