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東海愛知新聞

23日から万博に展示

岡崎 矢作神社の祭礼山車2台

愛・地球博の長久手会場で今月23日から始まる愛知県ウイーク「山車・からくり総揃ぞろえ」に岡崎・矢作神社の祭礼山車2台が参加する。会場までの運搬に備えて10日、解体された。江戸末期に建造されてから185―165年たって初めて細部まで分解し、木箱に詰めた。トラックで22日未明に運び込み、現地で組み立てる。
 山車は矢作町2区(=通称町)が神社境内の、3区は矢作東小学校南の山車収納庫で保管・管理。10月2日の祭礼で幕を張って奉納される。ともに岡崎市指定の有形民俗文化財。
 2区の山車は文政2(1819)年、3区は天保10(1839)年に完成した。以前は矢作町に4台あったが、うち2台は太平洋戦争終結までに他市へ行ったきり行方不明だという。
 解体作業をしたのは岡崎市建築大工組合連合会(大工組合)の有志組合員24人。箱詰めなどにした山車は、それぞれの収納庫や神社舞台棟、公民館で保管。会場で組合員が組み立て、29日までの展示が終わると再び解体して“古里”に戻る。  「山車・からくり総揃え」には県内から103台が集結し、からくり、お囃子はやしを披露。夜は提灯ちょうちんをともして日本の精巧な手業、伝統文化をアピールする。
 2区総代で矢作山車保存会の会長、岡田耕一さん(69)=矢作町加護畑=は「半田市や犬山市などは山車の解体に慣れているから住民が行うそうだが、ここは経験がない。大工組合の人たちが“岡崎の代表”という心意気で作業をしてもらえる」と話し、「会場で世界や全国の人に見てもらえて、ありがたいことです」と箱詰め作業を手伝っていた。

《写真 1. 》
極彩色の幕を張り、提灯を飾った矢作町2区の山車。上段の屋根を上げて高さは6.51m(写真は2区総代・岡田耕一さん提供)。
午前8時過ぎ。神事のあと、それぞれの山車収納庫前で解体が始まった。
《写真 2. 》
「ゆっくり、ゆっくり」と声を掛け合いながら収納庫から引き出した山車。高さは6.37m。重さは定かではないが「優に2トンを超えると思うよ」と地区役員(3区)。
《写真 3. 》
関係者が見上げるなか、クレーンで慎重に吊つって屋根を降ろす(2区)。
《写真 4. 》
彫刻類を外し“裸”になった骨組みを台車から抜く(3区)。
《写真 5. 》
外した彫刻類を雑巾できれいに拭く。金箔きんぱくが施してあり、綿などで包んで箱へ(3区)。
《写真 6. 》
破損したり傷ついたりしないトラックで運搬中によう梱包作業は丁寧に行われた(2区)。2区の作業が終わったのは午後3時、3区は4時だった。
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