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東海愛知新聞

危いっ! 横断歩道

岡崎盲学校の児童 行政などに改善を要望

県立岡崎盲学校(竜美西二)前の押しボタン式信号がある横断歩道で先月14日朝、小学部の6年生が、スピードを出した車にひかれそうになった。信号は青になったことを音で知らせるため、車が信号を無視した可能性がある。事態を重く見た学校側は、同校中学部に入るこの生徒や両親らと通学路を調査。改善すべき点を市や岡崎署に伝えた。
 この児童は瀬戸山健人君(12)。刈谷市から通学する。小学部主事の柴田由紀子教諭によると、今回に限らず、この信号を無視する車は多いという。事故に遭いそうになったことを聞いた生徒指導部の交通安全担当、植松久美子教諭は「犠牲者が出る前に対応できないものか」と市に相談した。
 市は、信号付近に「横断歩行者注意」の立て看板を設置。同時に、今月11日の卒業式当日まで毎朝、職員が道の角に立つなどして監視した。
 これだけでは不十分。卒業式後、瀬戸山君が通学路として使っている道路の整備状況と現状を見直すため、教師や両親と一緒に、学校からJR岡崎駅まで約25分の道のりを調べた。
 まず、学校から名鉄「岡崎警察署前」停留所まで。その間の特に危険な場所を、瀬戸山君の証言と照らし合わせながらチェック。同駅までバスに乗って移動し岡崎署員と合流、駅周辺の状況などを調べた。

点字ブロックにも不安が

 小学部時代と同じ道を通う瀬戸山君は、次のように訴えた。「バスを乗り降りする際、点字ブロックの上に人がいたり、車や自転車が止まっていたりすると道が分からない。点字ブロックの凹凸(おうとつ)が磨り減っている所もある。警察署前の国道248号の横断歩道は、青信号の時間が短いからあせってしまう」。頼りとなる点字ブロックについても不安を募らせる。
 こうした意見を市職員や署員に話した瀬戸山君は「問題点が少しでも改善されれば、学校のみんなのためにもなる。僕たちの『声』を聞いてほしい」と語り、通学状況を目の当たりにした父親の直樹さん(43)と母親の美穂さん(44)は「息子が無事に帰ってきてくれることだけを願っています」と口をそろえた。
 障害者が利用する通路での交通マナーが問われているのだ。市では、調査結果を踏まえ、学校周辺の立て看板の増設を検討、停留所ではバス運転手に行き先を口頭で告げてもらえるよう名鉄バスに提案する。また、同署には青信号のサイクル変更や点字ブロック上の駐停車排除などを要請するとしている。

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