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東海愛知新聞

育てた淡墨桜を寄贈


     岡崎の柴田さん 城北保育園移転先に

岡崎市八帖北町、柴田孝行さん(73)の庭にあった淡墨桜が7日、移転新築工事が進む城北保育園の敷地に移植された。柴田さんが定年退職を記念して岐阜県根尾村から取り寄せて大切に育ててきたが、道路拡幅のために寄贈した。
 柴田さんは平成2年、県職員を定年退職した。その前年、退職の記念にと、根尾村役場に交渉して淡墨桜の苗木をもらい受けた。
 柴田さんは南向きの庭に植え、大切に育てたところ8年後から花を咲かせた。当初、高さ1.5メートルほどだったが、今では高さ12メートル、幹回り1.3メートルにまで成長。枝も約10メートルに広がり、満開の季節には近くの人が花見に訪れ、ここ数年は電球でライトアップして夜桜も楽しめるよう配慮していた。
 ところが2年前、庭の前の市道が拡幅されることが決まり、移植先を探したところ、城北保育園が自宅から西約百・に移転新築されることになり、寄贈を決めた。
 この日、重さ2.5トンもある淡墨桜は重機を使って、ていねいに移植された。工事を請け負った庭善造園では「これだけみごとな淡墨桜は、近隣では珍しい」と話し、「2、3年後には再び花を咲かせます」という。
 柴田さんは「娘を嫁に出すような気持ちで、正直言ってさみしい。でも園児たちにかわいがってもらえればうれしい」と移植されたばかりの木を見上げていた。

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